梅雨に入ったのか雨降りが続く、ほまれは明日の庭で模様されるお茶会のために新調した夏物の和服を着れるのを楽しみにしていた。なんとしても晴れてくださいと無邪気にもてるてる坊主を軒下のに下げている。気持ちを明るくたもとうと笑顔でいる。三十路を過ぎても童顔のほまれはその笑顔が充分に初々しい。
さて撮影を始めます。匠くんは今日のモデルが羽月 希ということでウキウキしてやってきた。最近までは蚊の出方も少なかったが、6月に入って蚊取り線香をたかないとモデルさんの肌をめがけて攻撃される。刺されると皮膚が盛り上がる様に赤くはれるからその後の撮影にさわる。匠くんはいそいそと各部屋に15こほどの蚊取り線香を点している。始まりの笑顔の美しさから恥じらいと苦痛の陰の表情に移らなければならない。陽の美をもつ女性を陰の世界で写すのはとても難しいことだ。羽月の横顔に寂しさの影をみつける、正面の顔はむしろ感情を出さないようにしようと進める。それでも羽月の魅力的な顔が撮れないともがく。ホットヨガで鍛えた柔らかい体、ウエストを締めた縄が作るふっくらとした肉ずきの尻がうごめく<男はこれに欲情する>こんもりとした陰毛、羽月の花芯はこれに隠れてまったくの自然のままだ。「最近は剃毛されたおま○こばかりを見ているからこんなのはいいな」と奈加さんがもらす。今回も40年前に撮影したカットを2点用意して撮影にのぞむがそのコピーにはほどとおい結果になる。試してみて違いがおこるには当然なことであると結論す。被写体の体つき雰囲気が違うのだ。これで今後はコピーはやめようと思う。
陰の表情を撮るのは難しいと言ったが、あるシーンで羽月を自由に動させてみると以外な表情が撮れていた。
また逆さ吊り逆エビそりも体験していただいた(※90日以上特典シーン)。こと時の匠くん団十郎のような見栄で責めていたのがおかしい。
文 杉浦則夫
掲載開始日 2018.6.21・28 掲載終了 2018.7.26
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