今回は地方から上京していただいた縄の拘束マニアの女性です。出来るだけ顔出しを避けました。顔だしをさけてもきなこにはウエストから尻の色気がばつぐんだ。短足胴長だがこれが緊縛には美をもたらす体型である。我が国の習慣からもたらされた捕り縄であれば胴長短足が緊縛美に適しているのは当然である。
それにこの尻のボルーム。最初からトップギアーで撮り始めた。今日は失敗してもかまわない、モノクロ写真でもかまわない。とにかく自由な身で撮りたいと強く思ってかかった。責めも蓬莱氏にお願いして出来るだけドキュメントなタッチをお願いした。
二人は昨夜から上京して同室に泊まったらしい。昨晩少し縛ってみるととても濡れやすいと言う。それを見せようと蓬莱は濡れ具合いを糸を引かせようとたびたび指を入れてはゆっくりと抜いたりしている仕草が面白い。いつか使おうと用意していた針をやっと使うことにした、いざ刺してみるとなかなか羽が立つまでにはいかない、かなり深く刺さないと立たないのだろう、なんとなく妥協して転んだままでそこにローるいをたらした。ボリューム大の尻にタラタラ垂れるローるいは美しく流れた。
このスタジオを桟敷が使うのは二度目です。もともとは商業写真をとる白いホリゾントをもった空間で、それが長い間使われなかったのかカビがはえたような廃屋のおもむきがある。そこにきなこが赤い鼻緒の下駄でたたずむと、どこか80年代のフォークソングにあるような絵があった。ここでもきなこの尻のパワーはダイナミックなものであった。
撮る前に吊りどこを作ろうと4Mほどの脚立のり、縄を鉄骨にかけようとしたとき足をふみはずし落ちた。左足に激痛だがとにかく最後までこのでかい尻を撮り終えようとした。尻が大きいだけでは美尻にはならない、ウエストがくびれていないと尻の美はない。救急病院でかかとの骨折と告げられる。
文 杉浦則夫
撮影:杉浦則夫 緊縛・責め:蓬莱かすみ
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