緊縛は様式美の世界だと云われている。ある形にのっとり美を求めていく。能、歌舞伎、型の追求からの自己表現だ。だが時としてそこから離れてみたくもなる。それが今の俺である。


今回の撮影はそれを強く意識して臨んだ。涼とはこのところのクラウドのリターンなどで数回の撮影をしている。桟敷にも数回と思っていたら2度目の撮影であった。
霧雨の降る寒い朝、紬の青に赤い番傘がはえた。個性的な顔立ちに赤い番傘を透かした光が面白くあたる。伊藤晴雨の挿絵に後ろ手首を縛り、その手首を吊った挿絵がある。それをコピーしたく(もちろん挿絵を写真にするのは無理がある)しかけをほどこして試した。しかけがあっても危険には変わりがない。数秒の撮影だが涼ならば出来ると判断した、緊張感だけで女を見る余裕がなかった。出来上がりを見て女の身体が硬直してしまい色気にかけると反省した。この百花繚乱な絵画的な世界は追求してみたいものだ。そんな恐ろしい撮影を通過した涼が妖艶な女に変わる。柱を背にして座る涼の姿に色濃い色香がうつろう。
いまひとつ柱に竹をくくりつけそれでもって脇を半吊りにして責めようと云うのである。凄惨なライトを組みたいと迷うこと数分、さすがの涼に悲鳴があがる、だがこれは今日の大事なテーマである。悪魔の叫びで叱責しながら撮り進む。形が崩れる、涼の痛みは限界を越えているが耐えて元にもどそうと必死だ、こんなけなげな女の姿が美、共に創る現場にいる俺の満足と幸せ。

帰り道、股縄が責めた痛みで涼の歩きがおう脚で奇妙な歩幅で歩いていた。

文 杉浦則夫
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